Art Design

MORTAR-モルタル

 

今回は照明のお話とはちょっと違った番外編を。歴史を”刻む”のではなく、歴史を”作る”、そんなお話。こちらの壁を見て多くの方は施工から長年経って、その風合いをゆっくりと変えて行ったレンガ壁だと感じる事と思います。こちらの壁はモルタル造形、デザインコンクリートなんて呼ばれ方もする技法を用いて数日で完成しているんです。まさに歴史を”作る”素敵なお仕事。モルタルへの造詣が深く、数々の現場を手掛けていらっしゃるanzu paint worksさんのお手伝いをさせて頂きました。

 

 

こちらが撮影日に僕が到着した時点(最初から居れなかったのが悔やまれます)の光景です。上の写真でいうと、左上のエリアになるのかな。塗装前なのは言わずもがな、傷や欠けもまだまだ少ないです。この前に下地作りやモルタルを塗り込む作業があり、この時点は「カービング」の作業になります。

 

 

レンガの目地になる部分もこの様になぞって作って行き、割ってみたり傷を付けてみたり、コテをはじめとした幾つもの道具を駆使して作業は進んでいきます。anzuさんもkomariの二人も、ちゃんと合間合間で僕の相手もしてくれます。乾燥が進み過ぎた箇所を叩いて割ると、経年で欠けた風合いは出ず、衝撃が加わって欠けた風合いになってしまうというお話が凄く印象的でした。乾燥速度を把握し、箇所毎の乾燥状態を見極めたうえで、その時その箇所にあった加工を施さないと不自然な仕上がりになってしまうという、まさに職人業。

 

 

気付けば足元はこんな光景に。「仕事の痕跡はいつだってフォトジェニック」とは、僕にカメラを教えてくれた友人の言葉ですが、これはまさにだなと思いながらシャッターを切ります。この位の時点ではかなり乾燥も進んでいたと記憶しています。ちなみにカメラの記録を見ると記事内2枚目に貼った写真が14:28、この日の最後の一枚が15:36。約1時間でどの様に変化したのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一時間で数年、もしかすると数十年分の時間を早送りしたのがお分かり頂けると思います。ここから更に塗装を施し仕上げたのが、冒頭の写真の壁で御座います。勿論塗装を施し、なんて一言で語れない程の職人業がそこにも存在する訳ですが、こちらはまたの機会に。anzu paint worksさん、komariのお二人共お疲れ様でした。なかなか見れない貴重な現場を拝見させて頂き嬉しく思います。ところで皆様気になっているかと思います。今回の壁は横浜は綱島にて男性専門美容室を営んでおります、DADDY’S PARLER様の店内に御座います。訪れる際は是非ジックリご覧になって下さいね。